1973年4月21日(土)妨害の中、会場を15号館に移して一文学生大会を開催

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【概要】

10日の学生大会が革マルによる代々木駅鉄パイプテロで流会のやむなきにいたったことを受けて、全学が防衛のスクラムを組んだ。ところが、反帝学評200名が本部で開いた集会を巡って革マル派がこれを阻止しようと乱闘となり、さらに一文キャンパスでも革マルの妨害が激しかった。こうしたことから、執行委員会は181教室での開催をあきらめ、会場を15号館に移した。学大は898名の参加で定足数を満たして成立した。

【この日のできごと】

◎一文学生大会(新入生を含めた、全学で初めての学生大会)。
■ヘルメットを着用した革マル150名が学大会場への乱入を図り、防衛しようとする行動委50人と衝突。


【1973年4月22日付朝日新聞】

「自治会再建をめぐって学生同士の対立の続いている早大で、21日、反帝学評の学生約200人が紛争以来はじめて本部構内に姿を現わし、一方、反革マルの第一文学部自治会が主催する学生大会には革マル派約150人がヘルメット、竹ザオ姿で突入しようとして乱闘するなど、早大キャンパスは一日中騒然とした。同午前8時15分頃、青ヘルメット姿に鉄パイプ、竹ザオを持った学外者中心の反帝学評約200人が本部構内に入り、「一文学生大会支援」を叫んで、午後4時すぎまで同構内で集会やデモを繰り返した。また、反革マルの一文自治会執行部は同昼すぎから新学期初めての学生大会を文学部構内で開こうとして革マル派と小ぜりあいを繰り返した。同執行部は午後2時すぎから本部15号館101教室に会場を移して学生大会を開いた。反帝学評が引揚げたあと午後5時すぎには、革マル派約150人が同大会会場に突入しようとはかり、会場を防衛しようとする各学部行動委員会の黒ヘルグループなど約50人と投石、放水などの衝突を約40分間続けた。この衝突で15号館の正面入口のドアや各階の窓ガラスはほとんど割れたが、双方にけが人はなかった。」

【『一文有志の記録』から】

「文学部木造校舎で学生大会会場を設定し、校舎横で会場を防衛しに来た一文2年の数クラスと執行委員が集会を開こうとしていた。そこへ革マルが公開討論をしようという形で介入してきて、ハンドマイクのコードを引きちぎったり、我々に対してなぐりかかったりしてきた。その時点で我々は中庭からスロープを通り穴八幡の下の舗道まで引き、そこで文学部に向け集会を開いた。そのためキドウタイが我々に対して規制に入り、舗道に座り込んだ学友のゴボウ抜きを2時10分頃行なった。その後、15号館101教室に向かい、学生大会を開こうとした。革マルの暴力的敵対という非常に困難な状況にもかかわらず、1時間程のうちに500名前後の学友が集まり、4時頃には600名以上の結集をもって学生集会を開いた。その後5時の段階で突如革マル100人弱が太い竹竿をまとめてかつぎ、ダンボールにヘルメットを入れて持って15号館に来た。そこで革マルは全員ヘルメットを着用し、竹竿をかまえて15号館のバリケードに突撃してきた。そこで各学部の支援部隊は2、3階から放水を始めた。バリケードが堅いと見るや革マルはいったん後退し、さらにプラカード部隊も到着した。(中略)5時半から6時の間に定足数に達し、学生大会は成立した。」

【支援要請と党派の介入】

4月に入ってから革マルの介入は、暴行から鉄パイプテロへと日に日にエスカレートし、一文では執行部のメンバーがキャンパスに入ることすら困難になっていた。学生大会前日の20日には一文、二文、教育、政経の執行委員会から21日から25日の連続学生大会を成功させるべく、サ連を含む全学部の執行部に向けて、動員の「要請状」が発せられている。
そうした意味では、この日本部で開かれた反帝学評の集会は、学生大会の支援であったが、革マルにとっては、新自治会が党派の介入を許しているという格好の攻撃材料ともなった。
4月23日付のビラで一文執行委員会は「4.21一文学大勝利す!」のビラの中で「『社青同解放派』の早大本部『登場』についての執行委の基本的見解」を表した。「21日早朝より本部10号館前に『登場』した反帝学評のヘルメット部隊について革マルは我々に『自己批判』を要求するなどと言っているのはとんでもない的はずれである。我々は一文の学友の前に明らかにしておく必要がある。彼らの登場は彼ら独自の行動であって一文執行委とは一切関係がない。まして彼らに登場を『要請』するはずもないのである。我々は九原則にのっとって、セクトの存在は認めるがセクト主義的引き回しを認めないのである」。
さらに5月1日になって「執行委員会声明」の中でふたたび自らの立場を表明した。「4月21日の学生大会におけるセクトの他大学生を含めた組織的介入(彼らの主観的な意図にかかわらず、われわれは、彼らの『支援』を介入とみなさざるを得ない。むろんわれわれは、かれらに支援要請をしたこともなければ、なんら事前連絡らしきこともなかった。われわれは、彼らの行動を一切関知していない。)という状況を踏まえ、執行委員会は再度ここに、われわれの運動の原則を確認したい。それは、『九原則』における『セクトの引き回しは一切許さない。』というものである。われわれの運動は、かかる原則によっていかなるセクトにも利用されることを認めないし、又、許さない。従って、他大学、他団体との共闘、連帯は(この原則に基づき)お互いに『何をどう闘っているのか』といった運動の質を提示しあう中で、相互了解が前提となるのは言うまでもない。」

【学生大会決議】

最終的に15号館101教室で開かれることになった学生大会には898名が結集。4.18に公示された試験日程についての討論の他、10の決議決定がされた。期末試験への対応として「全面レポート化」が提案されたが決議には至らず、学部団交で追及することを確認するにとどまった。1月の学生大会でスト権を樹立し学年末試験を阻止したことに照らせば、運動の退潮を伺わせる結果となった。
(1)自治会費250円徴収
(2)革マルによる11.8川口君虐殺糾弾
(3)早稲田祭実行委樹立
(4)第二学館の自主運営権を全学生の手に
(5)自治会室凍結即時解除
(6)筑波法案について圧倒的な討論をまきおこそう
(7)「総長」団交実現勝利
特別決議
(1)革マルによる学部投票は認めない
(2)革マルによる「統一学大」を認めない
(3)革マルによるストライキは認めない
なお、後日LAC(一文行動委連合・準)のビラには「8項目の決議」として次の項目が記載されている。
(1)当局の試験策動粉砕
(2)臨時自治会費250円
(3)革マル▲▲
(4)早稲田祭実行委樹立
(5)101・102教室の自主管理
(6)第2学生会館の管理運営▲▲を学生の手に
(7)学部・全学団交にクラス団実の結成▲▲をもって勝利しよう
(8)筑波法案に対する議論を巻きおこそう


【リンク】

4/21学生大会議案書レジュメ
執行委員会声明 一文執行委員会
要請状(4/21~4/25各学部ガクタイへの防衛要員の動員) 一文、二文、教育、政経各学部自治会執行委員会(二文は臨執)
4.21学生大会勝利す!革マルの統一学大デッチ上げ許すな 一文学生自治会執行委員会
4.21学大勝利す!早稲田解放へのさらなる進撃を! 第一文学部学生自治会執行委員会
4.21学大勝利の成果を打ち固め当局の試験策動を粉砕し学部、全学総長団交へ突き進め!LAC一文行動委(準)